彩の国シェイクスピアシリーズのマクベスを観劇してきました。蓋を開けて見たら7列目と言う良席でとってもよく見えました。通路使った演出がちょこちょこあって通路側に近い私は間近で見ることができてありがたかったです。藤原竜也の汗も見えた…。

吉田鋼太郎は演出をしながら魔女役としても出演してるけどまあ、自由でしたね。めっちゃ楽しそうだった。映像作品も色々出てるけど生の舞台が本当に好きな人なんだなあと感じた。とにかく吉田鋼太郎無双だった。魔女はポイントポイントでしか出てこないがあくが強くてですね。客席の通路使った演出も多かったが、その際に客いじりをしてみたりとまあ自由でしたね。客席とコミュニケーションが取れる生の舞台が好きな人なんだろうなあ。とにかく楽しそう。私ね、マクベス見に行って笑うとは思ってもなかったんですよ。どっかん沸いてましたね。そしてそれを見てご満悦そうな吉田鋼太郎。
藤原マクベスは小心者で不安症な人が魔女の予言で権力者を夢見てしまい、事を起こしてしまったものの、小心者で不安症な顔がどうしても覗いてしまいバランスを崩していき自滅してしまったように見えた。哀れな人間らしい人、それがマクベス。
それにしても藤原竜也声が通るなあ。結構色んな声音を使って演じてたんだけどどの発声であろうがちゃんと声が届く。さすが。
太鳳ちゃんは最初、太鳳ちゃんだと知らずに見てたらわからなかっただろうなあと思う。いつもの太鳳ちゃんではなく、見たことない太鳳ちゃんがそこにいた。あーこういうこともできる人だったんだなあ。新しい扉が開いたのでは?幾度か着替えたお召し物もよく似合っていて素敵だった。
マクベスを鼓舞して目的を果たすために動かしてく様は夫婦と言うか母子のようでもあった。マクベスは夫人に母を見ていたのかもしれない。マクベスを鼓舞するマクベス夫人だが彼女もまた人間であり、耐えきれなくなっておかしくなってく様は怖い。
井上祐貴くんは「とにかく顔がいい…」という感じ。いい意味で青さがあるのがマルカムらしかった。
廣瀬さん本当に声がよくて舞台映えする人だなあと思った。確かグレイトギャッツビーで一度見てるんだけどその時も声のよさが光ってたのを覚えてる。こういう役者さんがいると舞台が締まってよいですね。
シェイクスピア演劇を見るのはジョン王、リア王に次いでこれで3度目。400年残る物語の強度の強さよ。1幕1時間35分、2幕1時間15分と言う長丁場であったが全然長さを感じなかった。長台詞バンバンあって演劇感が強いのだがそれこそが舞台の醍醐味でもあると思うので私は好きだ。ドラマや映画だとここまでの長台詞はあったとしてもピンポイントでしか使わない。でも舞台ならばそれが成立する。面白いなあ、舞台って。
以下ネタバレに触れています。
通路使う演出が結構あったが1幕始まって魔女が登場したら早速使われてて客席の女性の鞄が吉田鋼太郎に取られてたがアドリブ全開でしたな。「早く貸しなさいよ!」「ちゃんと返すから大丈夫だから」と奪ったバッグを舞台まで持っていく吉田鋼太郎。私の2列前の方がターゲットになっていて一部始終見えてたんだけど席に座ってみせたりとまあ自由でしたね。途中、魔女たちが通路にしゃがんで舞台を見てるシーンではその方の横に座って「ごめんね」みたいなやり取りをしてた。最後、カーテンコールではその方への拍手を煽ったりも。本当に客席のコミュニケーション取るの好きだし、そういうことが可能な舞台を愛してるんだろうなあ。
アドリブといえば2幕の最初の魔女が登場するシーンでもマクベスに「早く言えよ」と煽ってたりした。溜めの演技をしようとしてた藤原竜也だが笑いを交えたシーンへと変わっていた。
2幕でマイムマイムを踊るシーンがあるんだけど、藤原竜也がマイムマイムやるのを見れるのはここだけなんだろうなあと思ったらとても貴重なものを見た感がある。
マクベス夫人の死を知ったマクベス。彼の心象風景を表すための演出として幕を全て落とすという手法がとられていた。落とした幕は元には戻らない。王を暗殺し権力を手中にした時ではなく、夫人の死こそがマクベスの人生において取り返しようもない出来事なのを表してるのかなあと感じた。
ラストシーンのマクベスの生首がリアルで怖い。せめて首桶に入れて…と思ったが中世ヨーロッパに首桶ってあったのだろうか。舞台でやるにはインパクトあるよね。