2024年5月の読書

2024年5月の読書まとめ

読んだ本:13冊

読んだページ:4190ページ

ナイス:385ナイス

#読書メーター

https://bookmeter.com/users/709153/summary/monthly/2024/5

5月は私にしては多く読むことができた月だった。先月のまとめでも触れてるが2020年以降の出版物はコロナ禍に触れることが珍しくはないなあと感じる。小説・エッセイ共に触れる作家さんは少なくはない。ドラマではこの4年間で触れてきたものもあるがそこまで多いとは感じない。メディアが違うとそこら辺の感覚は違うのかもしれない。

小説だと一言でも触れたらそれでいいが、映像作品の場合はそれぞれのキャラがどのようなマスクを装着するのかしないのか、どういった場面でつけるのか外すのか等々一々考えなければいけない。まあでもそれに加えて役者の顔を隠しちゃうっていうのがあれなのかもなあと思ったり。出版界に比べるとドラマ界はそこまでコロナ禍を描いた作品が多くないのはどこに理由があるのだろうか等と考えたりした。

山内マリコ『一心同体だった』は1980年生まれの女性が10歳から40歳になるまでを描いた連作短編集だ。シスターフッドフェミニズムな物語は今の私にとって必要な物語であり、読めてよかったなと思う。

古内一絵『百年の子』は作者の強いメッセージ性を乗せた物語だ。コロナ禍の令和と昭和を行ったり来たりしながら進む物語は決してあの時代に戻してはいけないという思いを強くする。

葉真中顕『そして、海の泡になる』は有吉佐和子『悪女について』形式のインタビューによる女の一代記だ。私はこの手の話が好きなので面白く読んだ。できれば宗教2世については改めて描いて欲しいなと思う。それができる作家さんだから。

田中ひかる『生理用品の社会史:タブーから一大ビジネスへ』『明治を生きた男装の女医ー高橋瑞物語』は社会を考える上で私は読んでよかったと思う。生理用品の進化が女性の社会進出を助け、ファーストペンギンとして道を切り開いてくれる人のおかげで今がある。

ミア・カンキマキ『清少納言を求めて、フィンランドから京都へ』は30代のフィンランド女性が長期休暇制度を利用して来日して清少納言について追い求めた記録である。来日していたのが2010年~2011年ということでもはや隔世の感もあったりするほどに為替も外国人観光客受け入れ態勢も違うことに驚く。当時は1ユーロ170円くらいだったんですね。めっちゃ円安進んだな…。そりゃ外国人観光客が日本安いからと来るわけですわ。国内が物価高でもそれ以上に円安進んでればね。あとはメニューに英語表記がないとか英語が通じないとかも書いてあったが今はお土産屋さんでは英語で接客する店員がいたり英語のメニューがあったりするから全然変わりましたね。2011年3月11日、彼女は京都に居たので東日本大震災の当日の日本に滞在してたのだが海外から見たらどう見えてたのかがわかって興味深かったです。海外ではチェルノブイリ原発事故以上のものだと思われ、すぐに日本から離れるよう家族や友人に心配されていたそうです。内側からだけではなく、外側から見た日本を知るのは大事だなあと思う。