2024年8月の読書

2024年8月の読書まとめ

読んだ本:14冊

読んだページ:3580ページ

ナイス:307ナイス

#読書メーター

https://bookmeter.com/users/709153/summary/monthly/2024/8

 

8月は思ってたより読めたのも読みたかった本が読めたのもよかった。

8月に読もうと思っていた加藤陽子『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』、アフガニスタンの女性作家たち『わたしのペンは鳥の翼』はどちらも歴史について考える本だ。『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』は歴史を振り返り何故日本が戦争へと突き進んでいったのかについての講義の本だ。現代の私たちから見たら勝ち目のない戦争へと何故進んでいったのか疑問なのだがこうやって検証することにより、同じことが起こらないように注視をしなければいけないと感じる。『わたしのペンは鳥の翼』はBSテレ東の「あの本、読みました?」で紹介されていた本だ。アフガンの女性たちは今も抑圧された生活を送っている。この短編集のタイトルに込められた思いを考えると早く彼女たちが解放されることを願う。

小説も好きだがエッセイも好きなのである。村井理子『はやく1人になりたい』、松井玲奈『私だけの水槽』はどちらも文章が好きなエッセイだ。小説以上に私はエッセイを読むときに文章を味わいたいタイプなので好きな文章が読める喜びを噛み締めてしまう。

がっつりフェミニズムと組んだ山内マリコ『マリリン・トールド・ミー』、清田隆之『よかれと思ってやったのに男たちの「失敗学」入門』はどちらもよかった。『マリリン・トールド・ミー』はコロナ禍と共に上京した女子大生の物語でセックスシンボルであったマリリンモンローをフェミニズムアイコンに読み替えていく物語でもあるのだがその過程を一緒に体験することによりいかに押し付けられた役割をはねのけるのが大変なのかが難しいのかを改めて実感する。『よかれと思ってやったのに男たちの「失敗学」入門』は男らしさの呪いを解くための本である。男性自ら男らしさを問い直す本は貴重だなあと思うし、男性同士の対談で男らしさの呪いから同降りるのかについて話し合えるのっていいことだなあとも思う。こうやって社会は変わっていくと信じたい。

男性が描く女性像は何かとモヤモヤすることもあるが、これ本当に男性作家さんなんですか?と驚くこともあってそれが丸山正樹『夫よ、死んでくれないか』、君嶋彼方『一番の恋人』だ。こういった話をミソジニー滲ませずに書けるのはいいなあと思う。

小川哲『君のクイズ』は抜群に面白かった。うまい、とにかくうまいのだ。以前『地図と拳』読んだ時はうまくフィットしなかったのがウソみたいに面白かった。やっぱりこういうのも相性なんだなあと思った。