3月のライオン

3月のライオン 2 (ヤングアニマルコミックス)

3月のライオン 2 (ヤングアニマルコミックス)

ハチクロパステルカラーの青春物語だったのに比べて、3月のライオンはもっと沈んだ色の物語。独白の部分の重さが物語全体のトーンを暗く暗くしています。だけど、主人公の零君と義姉の香子を除いた主要人物の明るさに救われている気がします。3姉妹の無邪気さや優しさがたまらない。二階堂がNHK杯の解説で熱く語ってるとこなんか、漫画だからこんな熱く語れちゃうっていうのが分かっていても羨ましいなぁとか思っちゃう。「かわいそ村の村長さん」*1みたいな顔してる零君だけど、なんだ幸せじゃん。
それに対して香子ときたら。この屈折ぶり、怖すぎ。香子にしてみれば、自分は零君が来たせいで捨てられた子供っていう意識があるからなんだろうなーとは思うけど。いずれ、零君が香子から逃げずに対峙しなければいけない時が来るだろうし、香子自身もうまく大人にならなければいけないのだろうから、そういう話が描かれることが予想できます。そのとき、どう物語が展開していくのかが楽しみです。

*1:流星の絆で泰輔と静奈が功一のことを指して言う言葉。うまい言い回しだなーと思う。