2024年3月の読書

2024年3月の読書まとめ

読んだ本:13冊

読んだページ:3886ページ

ナイス:389ナイス

#読書メーター

https://bookmeter.com/users/709153/summary/monthly/2024/3

 

映像作品より小説のがコロナ禍を積極的に作品に組み込んでるように感じる。色々な作家さんが1度は描きたいテーマなんだろうなあと思う。あの頃を忘れない、あの頃感じた思いを残しておきたいというか。そんな風に感じる。

辻堂ゆめ『答えは市役所3階に 2020心の相談室』、朝比奈あすか『ミドルノート』はもろにコロナ禍を扱った小説だ。コロナ禍によって人生が変わってしまった人たちは少なくない。伊坂幸太郎『ペッパーズ・ゴースト』の主人公が飛沫感染によって先行上映が見えてしまう体質というのもコロナ禍がヒントになったのだろう。

高松美咲『スキップとローファー』の誰も取りこぼさないといった感じの色んなキャラへのスポットライトの当て方が好きだ。10巻では飄々として何事も余裕しゃくしゃくにこなしてしまう風上にスポットライトが当たるが彼もまた、外から見える姿が全てではなかった。

近藤さんは短編集の名手だが『ホテル・カイザリン』はどちらかといえば黒近藤さんの短編が多くてぞわっとしたがこれもまた、私の好みである。

長編小説も好きだが隙間時間にサクッと読めてしまう短編小説も好きなので『答えは市役所3階に 2020心の相談室』、『ホテル・カイザリン』、原田ひ香『母親からの小包はなぜこんなにダサいのか』といい短編集に出会えてよかった。『答えは市役所3階に 2020心の相談室』は今のところ私的辻堂作品のベスト作品。

4月もいい出会いがありますように。