2024年4月の読書

2024年4月の読書まとめ

読んだ本:7冊

読んだページ:2034ページ

ナイス:252ナイス

#読書メーター

https://bookmeter.com/users/709153/summary/monthly/2024/4

4月は思った程には読むことができなかった。まあそういう時もあるよねってことで。

4月はエッセイ2冊がよかった。山本文緖『無人島のふたり:120日以上生きなくちゃ日記』は闘病記だ。4月に膵臓がんステージ4bと診断されて翌月から亡くなる9日前まで綴られた日記だ。できる治療は抗がん剤で進行を遅らすのみで完治の見込みはない。抗がん剤をやった場合とやらなかった場合を比べても2ヶ月3ヶ月しか変わらない。最初の1クールのみ抗がん剤をやってから抗がん剤をやめて緩和療法のみにすることにしたという。とても生々しい日記だった。東京オリンピックを見て次の冬に行われる北京オリンピックは見れないだろうと思ったり、好きな漫画の次の巻は翌年に発売されるのできっと読むことができない等々少しずつ死を意識していく。そしてその日はやってくる。死の淵にあっても文章を書き続けるのは作家の性なんだろうなあと思う。

もう1冊は村井理子『実母と義母』。村井さんの実家の話は『家族』で読んだことがあるので少し知ってはいたが認知症になる前の義母さんのことはあまり知らなかったのでそのパワフルさに驚いた。初対面でいきなり容姿をディスり自分の型にはめようとあれやこれやと口出しをし干渉しまくる義母さん相手に負けてなかった村井さんすごい。

リア王観劇の予習として初めてシェイクスピアを読んだのもいい読者経験だったと思う。リア王って思ってるよりずっとずっと地獄感ましましの話だったのですね。時代を超え、言語の壁を超え色々な人々が上演してきたのはそれだけ人をひきつけるものがあるからなのだというのがわかった。