ロシア紅茶の謎

ロシア紅茶の謎 (講談社文庫)

ロシア紅茶の謎 (講談社文庫)

10年ぶりぐらいに有栖川有栖を読んでみました。そしたら、すっかり忘れてることに気がついて愕然としました。そんなに思い入れはなかったものの、それなりに読んだはずだったのに。舞台が関西であったことやアリスが関西弁を喋ることを全く記憶してませんでした。かろうじて覚えていたのがアリスの職業だけだなんて。日々脳細胞が死んでいってることを痛感しました。
あと、10年前は年上の素敵なお二人さんだと思っていたのに気がついたら私の年齢が彼らに迫っていました。まだ追いついてはいないけど。時の残酷さを感じました。小説内の人物は年を取らないのに私はどんどん老けていく。うわーなんて恐ろしいこと! 高校球児が年下になった時よりも、サザエさんの年齢を超えた時、大人になったんだなあと私は思いました。そんな夏の午後。
本の内容は、6編の本格ミステリを収録。「動物園の暗号」の最後の一文が好き。あとは「ロシア紅茶の謎」も。ああこう来たのかーっていう感じが好きです。