電波男

電波男 (講談社文庫)

電波男 (講談社文庫)

アナログ恋愛*1からデジタル恋愛*2に俺は行くぜ! そっちのが楽しいからみんなも行こうぜ! 三次元の女なんて俺らをキモメン、オタクとか言って見下しやがってよ! へーんだ! これからはデジタル恋愛の時代なんだよ! 二次元最高! っていうのがこの本の趣旨です。
なんて言うか、はあ、左様でございますかと。いいたいこともよくわかるけどでもさ、そういう自分はブスをスルーしたことなかったわけ?と問いたいです。顔面偏差値地獄って絶対男より女のが辛いと思うんだけど。いくら他のことができても「でもあいつブスじゃん」の一言で対象外。まだ色んなことで勝負できる分、男はよくないかいって思うんですけど。
大体さ、三次元の女はあれこれうるさいし年をとれば劣化するし中古ばっかだしろくなことないからやっぱ二次元最高!なんて、こっちから言わせてもらえばそれはひどいよとしか言いようがない。自分が女に対して言ってることってなんなのっていうか。それって自分が言われたくないことじゃないのって。いや、別にデジタル恋愛がよければ勝手にしてればいいと思うけど、「三次元の女は劣化するし自分を傷つけるから嫌」だなんて屁理屈子供じゃん。読んでて思ったんだけど、二次元は掃除をしてくれないのが難点って、女はご奉仕するために恋愛してるんじゃないですよ。いいじゃん、別に自分で掃除すれば。
恋愛=セックスってすごく書いてるのを読むと、なんだかなあという気がしてきます。別にセックスが恋愛の全てじゃないと思うのですが。それって思春期にホットドッグ・プレスを読みすぎたんじゃあないでしょうか。少なくとも女子は恋愛=セックスじゃないと思います。恋愛の中に含まれるものではあるけど、全てだとか一番大事なものとは限りません*3。女子の気持ちとか考えてるんですかね。
読んでて、愛とセックスに飢えてるんだなあと感じました。愛はデジタルで補完できてもセックスは補完できないものなあ。

*1:三次元

*2:二次元

*3:個人差あるけど