- 作者: 藤谷治
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2007/09/06
- メディア: 文庫
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そりゃ、そうだろうな。ぼくたちも少しは生きたあの二十っ世紀に、物語を始める一番カッコいいセリフが発明された。それがまさにこれだったんだから。今は二00一年、二十一世紀は人の都合も聞かずに勝手に始まっちゃったけど、まだこれよりカッコいいセリフは発明されていない。由果は顔中を笑顔にしている。これは君の物語だよ。さあ、大きな声で、みんなに聞こえるように!
すべてがこの調子なのは正直三十路にはきついです。主張しすぎる地の文って好きじゃないもの。おまけに語りかけてくるのなんてさらに輪をかけて苦手。ちょっとエスプリきいてて面白いだろ?って作者に言われてるみたいで鳥肌が立つぐらい、苦手。いやね、ジュブナイルやら児童書、絵本なら全然いいんです、気にならない。そういう技法を使うことによって、読みやすくもなるだろうし。でもね、これ主人公三十路ですよ。出てくる人皆働いてるし*1。大人の話なんですよ、一応。なんかモニョモニョする。
*1:学生アルバイトもいるにはいるけど、気にするほどのレベルじゃない