Mother

前回が泣きどころ満載の回ならば、今回は心臓がドキドキの回。葉奈(田中裕子)が奈緒松雪泰子)を捨てた理由っていうのがね、もうドキドキ。普通だったらここでもっと語らせちゃうんだろうけど、あえて語らない葉奈というのがよかったです。そうだよね、うっかりさんは言葉を慎重に選んで語る人だものね。奈緒のためを思い、多くを語らなかったんだろうなあと思いました。
仁美(尾野真千子)はきっと色々揺れてるんだろうなあと思います。玲奈(芦名愛菜)を疎ましく思い虐待をしていた日々の中、娘は港で死んでしまう。虐待の発覚に怯えつつも実は生きていることを知って感情がめちゃくちゃなのでしょうね。だから、峻輔(山本耕史)に「むすめをあげてもいい。まだ人生のやり直しがきく年だし」と言ってみたり、「でももう一度会いたい。お世話になった叔母のところに連れて行きたい」といってみたり、「北海道は嫌だから沖縄に住みたい」といってみたり玲奈のいる場所を探し当て迎えに行ってみたりするわけです。この1時間の中で仁美の心があっちこっちいっちゃってるのがよくわかります。
次回、峻輔が聞き込みをするうちに仁美も実はいい人ってなっちゃいそうなのがちょっと気になるところ。元々は愛情を持って子供に接していたいい母親だったんだっていうエピソードを作るのはいいと思うんです。そういう救いは必要だと思うもの。でも、だからといって仁美がやっていたことはとても許されることではありません。仁美自身が自分がやってしまったことにきちんと向き合って反省しない限り、同じことの繰り返しになるのは目に見えているんだもの。そこのとこをしっかり描かないで感動エピに持ってかれたらやだなあ。男ができたからダメだったんだ、あの男のせいなんだって罪を押しつけないで欲しいです。期待してるんだから。