- 作者: 平山夢明
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2010/08/20
- メディア: 文庫
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「定年忌」「人間失格」「たったひとくちで」の3つが特に印象深かったです。「定年忌」は定年を境に人生が変わってしまう男の話。暴力表現を抑えて男の悲哀なんかをコミカルに演出して世にも奇妙な物語で映像化したら面白そう。「人間失格」はよくある自殺話なんだけどラストで後味悪さマックスでひっくり返される物語が面白かったです。「たったひとくちで」はじわじわと先を読みつつもラストで微妙にこちらの展開を裏切るあたりが平山ワールドだなあと思いました。結局のところ、一番恐ろしいのは生きてる人間なのだよというメッセージも感じた1冊になりました。