スリープ

スリープ

SFミステリ。SF苦手な私でも割とすーっと読めました。ミステリとしては大ネタ一本勝負なので途中でわかっちゃう人もいると思います。でも私はミステリとしては面白く読めました。
そう、ミステリとしては面白かったと思うけどそれ以外がねえ。話を要約すると「14歳の亜里沙たんにみんな夢中すぐる。超萌え萌え。亜里沙たんは天使だね☆」って話なんですよね。異性の友だちだけではなく同性の友だちからも年上の大人の男性もとりこにしてしまう14歳の亜里沙。おまけに実の兄も夢中だったらしく亜里沙の下着を盗んでます。たぶん、乾くるみという作家の持つ萌えが私とは全く合わないからあれなんでしょうね。『イニシエーション・ラブ』は別によかったんですよ。主人公もヒロインも一個も好きにはなれなかったけどミステリとして読む分にはまあ別にいやーという感じだったので。『スリープ』も基本はそうなんだけど、『Jの神話』的な作者の萌え満載がどうも苦手で合わないなあと感じてしまいました。萌えって共有できる同士だといいんだけどそうじゃない人から見たらまあ何とも気持ちが悪いものなんだと改めて思い知らされました。まあ私も大概気持ち悪い人間なんで偉そうに人のことなんぞ言えやしないんですけどね。