読む力は生きる力

読む力は生きる力

読む力は生きる力

子供と本のかかわりについての本。参考になることはたくさん書いてありました。絵本→文字主体の児童文学への以降の難しさについてはなるほどなあと思ったし、映像メディアの子どもへの影響とかもよく言われてることだけどもやっぱりねえとか。あと、絵本が繋ぐ親子の豊かな時間についてとか。この本にはたくさんの「正しいこと」が書かれてました。それと同時に正しいだけではどうにもならないこともあるよなあと考えたりもしました。
子供に悪影響だからテレビをやめなさいといってもそれはもはや届かない言葉なのだと私は思います。だって私たちはテレビがあるのが当たり前の時代に育ち育児をしているのだから。ないのが当たり前の時代とはそれが違う。テレビがコミュニケーションを産んでくれるときだってあるし、必ずしも悪だとは限らない。Eテレの子ども番組は大人が見たって面白いし。うちも最近はEテレ視聴時間が減ってるけれど、娘が小さい頃には随分とお世話になりました。そこで覚えた歌を一緒に歌ったり踊ったり楽しかったなあ。だからといってずーっとテレビを垂れ流していいとは思いません。テレビに子守はやっぱりさせちゃいけないのでしょう。要はバランスの問題。本に限らず親が何を与えて何を与えないかちゃんとコントロールすることが大事だと私は思います。この本はメディア論の本ではないしそれは本論から外れるのは百も承知だけど、時代はとっくにテレビやマンガ、ゲームとどう付き合っていくのかを考えていく頃合いだと思うのです。なんというか、「これだから最近の母親はダメねえ」って暗に言われてる気がしちゃって*1なんともしょんぼりしてしまったのでした。あと、本も大事だけど本ばっか読んで外で子供が遊ばないならばそれはそれで叩かれるよなあとか思ったり。難しいですね。

*1:私の被害妄想なんでしょうが