2014年の本の話

去年読んだ本のまとめをやろうやろうと思いながらも気がついたら2015年が1カ月以上過ぎてました…。去年は1月6日に記事かけてたのにひどすぎる。誰のためってわけじゃないけど自分用のメモとして今年もまとめてみました。まとめないと今年の本の事も書けやしないし。
2014年に読んだ本は94冊でした。2014年はあんまり本読めないんじゃないのかなーとは思ってたけど、ついに100冊切っちゃいました。ううーん、もっと読みたいという気持ちはあったんですけどねえ。時間の使い方が思った通りにいかず消化不良です。
2014年に読んだ本の中から特に印象に残った本はこちら。

  • 伊藤くん A to B

伊藤くん A to E

伊藤くん A to E

のってる作家柚木さんによる、伊藤くんという男を巡る5人の女達の話。柚木さんって連作短編集がうまいんですよね。短編のキレのよさは抜群、そこに連作という要素が加わってドライブ感が生まれるのが好きです。今後更に活躍すること間違いなしの柚木さん、楽しみしかないです。

ふがいない僕は空を見た (新潮文庫)

ふがいない僕は空を見た (新潮文庫)

ベタですが、やっぱりすごくよかったのでこの本を2014年のベストから外すという選択はありませんでした*1。性と生は繋がっているという生々しいお話を逃げずに描き切ったのはよかったなあと思います。リーダビリティ高い本は読んでてグイグイこっちに語りかけてくるからたまんないですね。

  • DIVE!!

DIVE!! 上 (角川文庫)

DIVE!! 上 (角川文庫)

DIVE!! 下 (角川文庫)

DIVE!! 下 (角川文庫)

スポ根青春ものの素晴らしい作品のうちのひとつ。飛び込みって全く知らない競技なんだけど、そんなことお構いなしに前のめりになって読める本でした。日本ではなかなか取り上げられることがない競技だがぜひとも注目したい、そう思いました。

  • 笑うハーレキン

笑うハーレキン

笑うハーレキン

文学に傾きつつある道尾さんだけど、こちらはエンタメテイスト。疾走感のある物語、弱者への目線の配り方などなど道尾作品らしさが出てて面白かったです。文学が悪いわけじゃないけれど、私はもうちょっとエンタメテイストの道尾作品を読み続けたいな。

  • ふむふむ―おしえてお仕事!

ふむふむ―おしえて、お仕事!

ふむふむ―おしえて、お仕事!

しをんさんが働く16人の女性にインタビューした本。世の中にはいろんな仕事があってそこで働く色んな人たちがいる、それがもう面白くて。インタビューされる女性がステキなのはもちろん、インタビュアーであるしをんさんの視点が面白いなあと感じました。

  • はるひのの、はる

はるひのの、はる

はるひのの、はる

ささらシリーズ第3弾で主人公は成長したユウスケ。加納さんの紡ぐ新しい物語が読めたということが嬉しくて嬉しくて。でもってその物語が面白かったことの喜びといったらないですよ。

  • 開かせていただき光栄です

なぜ私は今まで皆川作品を読まなかったのか。なぜこの本の事を知っていながらずっと後回しにし続けたのか。ミステリ好きならば、読書好きならば読んで損はない1冊です。本を読むカタルシスがたまらなく心地よかったです。

  • 母性

母性

母性

なんとも気持ち悪いお話でした。でもね、それこそがこの本の褒め言葉だと思うんです。母性とエゴは表裏一体です。果たして私はエゴをどれだけ抑えられているのか、時々怖くなります。母性って本当はそんなに神聖視するものじゃないのにね。

*1:書かれたのはもっと前だけど読んだのは2014年なので2014年のマイベストなのです。