- 作者: 桐野夏生
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2005/10/14
- メディア: 単行本
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表題作の「アンボス・ムンドス」の中に描かれている5年生女子の悪意は女の悪意の原点のような気がします。子供って大人に都合よく無垢な物とかにされがちだけど、本当は無邪気に残酷なものですよね。私が小学校5年生の時、担任の教師をクラスの皆が嫌っていました。ある日の学校の帰り道、道路工事現場の横を通っている時に友達が「Aなんかぐちゃぐちゃに切り刻んじゃってこの道路の下に埋めちゃえばいいのに」といったのが忘れられません。勿論、彼女の意見に一緒に帰っていたほかの子も「そうだよね」と同意したのは言うまでもありません。別に本気で言ったわけではないけど、こういうことがポンと口から出ちゃうのが子供なんです。