男流文学論

男流文学論 (ちくま文庫)

男流文学論 (ちくま文庫)

吉行淳之介、島尾俊雄、谷崎潤一郎小島信夫村上春樹三島由紀夫の6人の作品を座談会方式でばっさばっさと切っていく本。男が書く女にはリアリティがないっていうのはこの本の出版から17年も経った今も変わらないですね。まあ、リアリティって必ずしも必要なものとは限らないわけで、あえてそこを外していくという書き方もできるんだけど、あまりにも度を超えちゃったらなんだかなあと。難しい所なんだけど、最低限のラインは欲しいわけで。それがないと、白けちゃうし子供騙しはたいがいにしてと思っちゃうのです。