- 作者: 飛鳥井千砂
- 出版社/メーカー: ポプラ社
- 発売日: 2007/06
- メディア: 単行本
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中川には「通常モード」と「恋愛モード」がある。
通常モードのときは、男と女だとか全然気にしなくてよくて、気楽に話せる。すげぇいいヤツなんだけど、恋愛モードに入ると、めちゃくちゃ女になる。おれは彼氏のことをグチられたリ、相談されたりするんだけど、正直男としては、彼氏のほうに同情してしまう。適当に聞き流してはいるんだけど。
わかる。相談を聴いてるうちに「うわー、つきあう彼氏のほうが大変じゃないの? ていうか、私が男だったらつきあえねー」っていう女子はいますよね。そういうときは話半分で「うん、うん、そうだよね」って一応親身になって聞くじゃないですか。でも、心の中じゃ今日はこのモードなのか…ちょっときついかもって思ったりしてる自分がいて、うわー嫌な奴だなあって。でも、無理じゃないですか。そういう話をいつも全力投球で聞くのって。本気で聞いてたら疲れちゃうもの。本当はダメなんだけどね、そういうの。だけど、大人になったせいか、本気で人とぶつかるのが面倒だったりして、桐原の気持ちわかるなーと思って読んでました。
名古屋では、授業と授業の間の休み時間のことを「放課」と言うらしく、つまり「放課後」だと、次の授業になってしまう。全部の授業が終わった後のことは「授業後」とか、そのまま「全部の授業が終わったら」と言うらしい。これ、名古屋あたりの方言らしく、なんだか慣れない。
主人公桐原は埼玉出身でたまたま名古屋で教員採用試験に合格して引っ越してきたという設定です。私、子供の頃、「授業後」っていうのがスタンダードだとずっと思ってました。方言だったんだなんて。大体どこら辺の地域までが授業後っていってるのかちょっと気になります。このほかにも、栄やクリスタル広場*1、ナナちゃん人形、コメダらしき喫茶店*2という名古屋ローカルスポットが出てくるので名古屋小説としても楽しめると思います*3。