太古、ブスは女神だった

太古、ブスは女神だった

太古、ブスは女神だった

この論におけるブスの定義は、それぞれの時代や物語で、容貌が悪い、醜いといわれ考えられている人、とくに女性のことを指す。(中略)私のいうブスは醜貌の女性を通時代的に指す言葉にすぎず、それ自体には侮蔑や畏敬や畏怖の意味はもたせない方針でいく。(中略)時代によって呼ばれ方や受けとめられ方の違う醜貌の女性をひっくるめてブスと呼ぶつもりだ。

古事記日本書紀の時代からガングロヤマンバが闊歩した20世紀末までのブスについて考察した本。この本、ブスについて考えた本なのだけど、同時に女性がどのように扱われてきたのかを書いてます。美貌がものをいった時代、美貌よりも富がものをいった時代、内面美人がものをいった時代、美貌すら役に立たず都合のいい女であることがものをいった時代など色々な時代を経て現在があるわけです。この本が出版されてから8年がもうすぐ経つわけだけど、じゃあ今はどうなんだというと、下火にはなったもののエビちゃんOLブームを見てわかるようにモテ系・愛され系の時代になってます。見た目第一主義。ただ、100年に一度の不況で価値観の転換が起こるのではないのかなあと思っているのですが、どうなのだろう。