翻訳のさじかげん

翻訳のさじかげん

翻訳のさじかげん

翻訳家であり金原ひとみの父でもある金原瑞人のエッセイ集。言葉の語源の話とかいわゆる蘊蓄が多いので、心の中のへーボタン*1をぱこぱこ押しながら読むと面白いかと思います。

作家であれ翻訳家であれ、いや、ごく一般の人であれ、文章で問われるべきは「正しい」とか「美しい」とかではなく、(略)「効果的であるかどうか」「本人の伝えたいものが伝わっているかどうか」だと思う。言葉というのは、伝えるためにあるものなんだから。

そう、言葉なんて時代によって移り変わっていくものなんです。だからこそ大事なのは伝えたい相手に伝わっているかってこと。言葉なんてそのための道具でしかないわけで、私は道具の奴隷にはなりたくはないです。

*1:亡きトリビアの泉より