まっすぐ進め

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『Rのつく月には気をつけよう』同様、日常の謎系連作ミステリ。直幸は二つの腕時計をしている不思議な美女に会うという「ふたつの時計」をはじめ5編を収録。私、今回のヒロイン秋がどうにもこうにも好きになれませんでした。だってさ、理由はともかくとして意味ありげに時計二つしてるとかいかにも私わけありなんですみたいな顔してる人って好きじゃないもの。彼女が辛い過去を抱えているというのはよくわかる。最後の短編で明かされる彼女の過去はあまりに重すぎました。だがなんていうかその、そういう自己主張をする女が好きじゃないんです。みんなそれぞれ色々抱えてるけどいちいち自己主張なんかしてないんだよってね。最初は読んでて面倒くさいなあ程度だったけど読み終わった後の感想は、こういう女性って男性は好きなものなのかと。でもそれって美人だからこそなんですよね*1。そう思うと色々と面倒くさい。
あとちょっと推理が強引過ぎるかなーと。こういう探偵役は嫌いじゃないんですけどね。

*1:作中にも秋は美人で人目を引くと書いてある