さよなら、幼稚園

卒園式から早一週間。春休み真っ最中の我が家です。テレビの見方を変えたところ、長女もようやっと落ち着いてきました。完璧に日常に帰してあげることが正しいことなのかどうか、正直私にはわかりません。今回のことに関して子供には子供なりに考えなきゃいけないことだってあるだろうし。ただ、大人だって見てて辛くなるような映像を繰り返し見せるのはよくないと思うけど。一応、折に触れて震災の話をするようにはしています。
震災の影響はこちらにも色々と出ているのだけど、それは子供とて同じこと。学校給食ではしばらくの間魚が出せないそうです。魚メニューは岩手県の工場で加工したものをこちらまで運び冷凍庫に入れておいて献立に合わせて出すという方法をとっていたのだけど、津波で工場がなくなってしまったからです。最後の魚給食のとき、こんなお話があったといいます。やはり現代っ子は魚を残す子が多く残飯になることが多かったけれど、震災前に岩手の人たちが一生懸命作ってくれた最後の魚料理なんだからみんながありがたく頂くことが今の君たちにできることなんだよと。
卒園式では長女の時とは違い、ホールに防災頭巾を持参しての式となりました。いつもは卒園のお祝いの話や園生活を振り返った話なのに地震について時間を割いてお話をされていたのが印象的でした。まあ地震って他人事じゃないしね。私が物心ついた頃からずーっと「東海地震がくる」って脅かされて育ってるぐらいだし。娘の幼稚園でも月1で避難訓練をしてました。教室で机の下に隠れる訓練や東海地震の警戒宣言が出た場合の避難の仕方だとか色んな場合を想定して訓練してたそう。そのおかげか地震が来た時も緊急避難速報が出た時も先生も子供たちも混乱することなかったそうです。日ごろの訓練って大事だねと思いましたね。なんといってここは東海地震の防災対策強化地域なんだもの。
そんなわけでいつもの卒園式とはちょっと雰囲気が違ったものの、終わってみればよい式でした。実は次女はこの日のためにみんなに手紙を書いたんだけどそれも無事渡せました。本当は無理なんじゃないかと思ってたんです。だって最初の1人書くのに1時間近くかかってたんだもの。しかも書いてあるのが「Aちゃんへ 1ねんかんありがとう。いっしょにあそんでくれてたのしかったよ。しょうがっこういってもがんばってね。次女より」という短い文章にハートやら☆やらを描いてデコったという代物*1。一番の仲良しの子レベルでこれならば先が思いやられるぜよ…と思ったものの、結局先生を含むクラスみんなに書けた時はちょっと感動しました。だって絶対無理だと思ったもの。途中で「全員には書けないからやーめた」って言いだすだろうなあって思ってたもの。まあ例によって大したことは書いてないわけだが。書くことに意義があったんだと思う。書いてる途中、なんて書いたらいいのかわかんないといいだすことも度々あり、「Bちゃんはどんな子だったかな? 一緒に何して遊んだかな? Bちゃんのいいところって何だったか考えてごらん」といって云々考えたりしてました。拙い手紙だったけどがんばって次女なりに気持ちを込めてかきました。
卒園式ではみんなのキラキラ笑顔がたくさん見れてよかった。いい顔だったよ。小学校は別々になっちゃうけれど、幼稚園でできたたくさんの大好きであったり宝物を大切にしてみんながこれからも健やかに育っていってくれますように。

*1:男の子に手紙を書き始めた時、かわいい絵じゃいけないかっこいい絵を描かなければと悩んだ結果こびとを描くことに。描いてるうちにのってきたのか「お母さん、こびと本見なくても描けるようになったよ!」と見せてくれたがごめんねかわいくないっていうか気持ち悪いよとはいえなかった。ちなみにこびとっていうのはこういうのです。かわいさのかけらもないが何故か男女を問わず幼児〜小学生に大人気。

こびと大百科―びっくり観察フィールドガイド

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