- 作者: 東野圭吾
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/09/18
- メディア: 単行本
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私にとってこのドラマは期待値マックスで視聴開始したものの、回を重ねるごとに視聴テンションが下がっていき、挙句の果てに最終回を見終わったあとはよく最後まで付き合ったものだなあと思ったくらいのテンションだだ下がりドラマとしての記憶しかありません。なので、原作も似たりよったりの感想しか持たないだろうと思って挑みました。が、ドラマと小説で話は一緒なのにあら不思議、受ける印象が違うのです。加賀刑事が人情派刑事なのは変わらないんだけど、各短編から受ける印象は違います。思うに、それはどの立ち位置から物語を切り取るかが違うからなのかなーと。小説は各短編の主人公が違います。彼らにはそれぞれ日常生活があり、その中に加賀刑事が関わっている殺人事件があり、加賀刑事という人がいる。しかし、ドラマは殺人事件があって加賀刑事がいてそこに街の人たちがいるというふうに微妙に立ち位置が変わっています。だから、ちんたらちんたら人情話やってないで早いとこ殺人事件の真相を探ってくれよって具合にイライラしちゃったんですね。同じ話なのに、どういうふうに見せるのかによって受け取り方はこうも違うのだといういい見本だと思いました。わたしは断然原作のが好き。でもって、メディアミックスの難しさを考えたりしました。お話によっては向き不向きってやっぱりあるよね。