大奥

さよなら、お楽の方様…(涙) 正直原作ではさほど思い入れのあるキャラではなかったんですね。それがドラマでは窪田くんによって愛嬌たっぷりの憎めないキュートさを持った人というふうに肉付けされて、ぐぐっと引きつけられてしまいました。なのでこの退場がとても悔やまれるのです。病床のお楽の方様と有功との会話が胸にしみるのなんのって。原作以上に心に残るシーンでした。
今回退場したのはお楽の方だけではなく、春日局もです。これまでは憎まれ役の鬼ババアといった感じであった春日局。しかし彼女にだって色々な出来事があり背負ってきたものがあったからこそ、鬼になったわけです。そういったものを余すことなく表現して尚且つ春日局が持つ凛とした強さまで感じさせてさすが女優さんってすごいなあって思いました。スイッチ入った女優は止められないものね。そういえば去年の今頃はカーネーションのお母ちゃん役をやっていてなんてかわいいのかしらと萌えてたのが懐かしいです。とても同じ女優さんだとは思えないわ。
そしてラストに登場した女将軍家光のかっこよさといったらなかったです。少女から大人の女性へと成長して強く美しくなった家光が多部ちゃんにとってもよく似合ってました。幼く自分の殻に閉じこもっていた少女と愛を知って強さを兼ね備えた大人の女性の両方を同じドラマの中で演じるのは難しいことです。でも多部ちゃんならばきっとできるはずという大きな期待があったからこそのこのキャスティングだったんだなあと今更ながら感じました。