たたかうマイホーム

たたかうマイホーム―住まいの現在、家族の未来

たたかうマイホーム―住まいの現在、家族の未来

現代家族の在り方に警鈴を鳴らす1冊。しかしながら所々に見え隠れする「ムカシハヨカッター」的なのにちょっともやっとしたりしました。うーん、育児や食事が家族の外に流れてくのがそんなに嫌なんでしょうかね。でもね、そこって女性の肩にかかってた部分が大きい分野じゃないですか。それが外に流れるのはなぜかを考えたら私はそんなふうにはいえないです。
地域コミュニティ的なものの崩壊についても同様です。みなが顔見知りでお互いによく知ってる関係が実はそこまで心地よいものではないと思う人の数が無視できないくらいになったから、地域コミュニティが機能しなくなってきたんだと思うんです。その背景を無視して「ムカシハヨカッター」を連呼してもしょうがないと思うもの。もう一度そこに戻りたいのならば、なぜを無視してはいけない。
うなづくとこもあったんだけど、なんとなーくもやもやする部分がどうにも気になった本です。家族とは衣食住を共にする仲間です。でも、それらが外に流れていってしまいつつあるのも事実。でも、色々なものを切り離していったとしても家族という形態が完璧になくなってしまうわけではありません。そうなった時、家族というものの根本が現れると思うんです。家族の機能で外注できるものもあれば、そうではないものもある。その残ったものこそが家族なんだと思うんです。