泣くな、はらちゃん

ファンタジーとして続いていたはらちゃんの世界に前回ラストで突如として浸食してきた現実の重さ。それが今回もはらちゃんの世界を浸食し続けます。はらちゃんがファンタジーとして成立してたのは、何もマンガのキャラがノートから飛び出してきたっていう事じゃなくてはらちゃんを取り巻く人たちが性善説でできていたという事です。越前さんの母や田中さんはファンタジーそのもの。越前さんの弟ひろしだけはしょうもない奴という描かれ方をしているけれど、彼は「悪」ではありません。それが今回、初めてはらちゃんたちが「悪」に出会います。理不尽な暴力にさらされて自分の内側にあるものにはらちゃんは向き合うのです。これねー、見てて辛かったです。この世界は素晴らしいとこだってはらちゃんたちに思い続けて欲しかった。この世界の汚いもの嫌なもの目をそらしたくなるものからは守ってあげたかった。
越前さんがマンガの中に入っちゃったのもショックでした。最終回では越前さんはマンガから出てくることでしょう。それをどう物語として説得力を持たすことができるのか。ハッピーエンドの先にあるものをどう描くのか。楽しみに待ちたいです。