家族ゲーム

保奈美様の顔が能面で怖かったです。一人ホラー映画状態。映画館で大スクリーンで見たらちびってたかもしれません。わざわざ家主のいない人の家の前でひそひそ話をする主婦たちに向かって株で大損したことをぶちまけて「これで満足?」と言い、前から言いたかったであろうゴミ出しマナーのダメだしをして「臭いつくでしょ」と捨て台詞を放つ保奈美様。人間ああいう状態になるとエンジンのかかり方が違いますね。
沼田家は崩壊寸前です。でもそれは吉本によってもたらされたものではありません。吉本が介入する前からあの家族は崩壊への助走を始めてたのだから。吉本は最後のひと押しをしただけ、壊れかけてたものをちょっと押してあげただけ。でも沼田家の人間はその事に何一つ気づいてはいません。彼らは自分しか見ずに自分のことしか考えずにいるのだから当然です。だからこそ、家族はいともたやすく壊れてしまうのです。彼らが「家族」というゲームを終えた時、何がそこに残るのか。