バースプランとは何だろう

昨夜の報ステにてみきちゃんが4月に出産していたという告白をしていてビックリしました。ラテ欄に女性としての決断云々とあったので結婚発表かなーと思ってたら斜め上でした。既に出産してたなんて想像できるわけないよ。彼女は先月2つのアイスショーに出ています。6月頭のAOIではジャンプなしの演技を披露し、つい先日のDOIでは3Sを跳ぶプロを滑ってました。2季の休養明け、やはりなかなか体が思うように戻らず滑れてないのかなあと思ってたのだけど、産後1カ月で氷の上に戻り産後2カ月でアイスショーに出演できるまでのコンディションに戻し産後3カ月弱でトリプルジャンプが飛べるまでになっていたと知ると全く違ったふうに見えます。すごい、やっぱりこの子は天才肌の子なんだなって。ブランクを何カ月もあきながらも身体も万全ではないのにできちゃうんですね。さすが、9歳でスケートを始めてわずか5年後に4回転飛んただけあります。産後で筋力が落ちてるので今までほとんどやってこなかった筋トレをやっているといってたみきちゃん。よくそれで2度も世界女王に輝いたものだわ。才能って怖い。
彼女のオリンピックへの道は決して平坦なものではありません。10月に行われる関東ブロックを勝ち上がり東日本選手権を勝ち上がってやっと代表選考会である全日本に出場できるのです。しかも、それと並行して国際大会に出てミニマムスコアをクリアしなければいけません。これをクリアしなければチャンピオンシップの大会には出場できないからです*1。そして国際大会に派遣されるためには強化選手にならなければいけません。うーん、やっぱり道は険しい。正直ソチに出れるのかどうかは非常に微妙だと思います。可能性はなくはないけれど。
オリンピックの枠は3つ。その枠を巡りガチンコ対決が見られるのならば私は歓迎したいです。本気モードのみきちゃんがどこまでやるのか、それは純粋に楽しみです。現状オリンピック代表有力候補は真央ちゃん佳菜子ちゃんあっこちゃんに昨季全日本表彰台に乗り今季シニアデビューの知子ちゃんの4人。そこにみきちゃんが加わるわけです。これは面白いに決まってる。一フィギュアファンとしてガチンコ勝負に胃が痛くなるに決まってるので胃薬準備して全日本に挑みたいと思います。
10月に妊娠が分かったというみきちゃん。周りから中絶をすすめられたこともあったと涙を浮かべながら語っていました。まあそりゃ茨の道だものね、スケーターとしての人生を考えたらその時期の出産はそりゃリスキーだ。ソチを目指すのならば何故、妊娠しないようにしなかったのだと責められもしただろう。でも、宿ってしまった命を目の前にしたらそんな話してもしょうがないわけですよ。だってさ、胎児は日々成長するんだもの。なんで妊娠したんだって責めてても何にも問題は解決しないんだもの。出産を選んだことによるリスクは彼女が背負うことになるのは彼女自身が一番よくわかってるだろうし。でもって選ばなかった場合どうなのかと考えて出産を選んだのだと。
バースコントロールってよく言うけれど、そんなに都合よくは進まないですよ。欲しくてもできない時もあれば思いもかけない妊娠もあるのが常。万全を期したつもりの避妊が失敗するのは0ではありません。これ以上は子供を持てないと卵管結んでも自然にほどけて妊娠してしまう人はいるっていうもの。確率的にはかなり低いんですがね。ピルはかなり避妊効果が高いけど、飲み忘れたらダメだし体質的に飲めない人もいるしね。ついこないだピル飲んでたのに血圧あがりすぎてドクターストップになってしまったという話を聞いてその難しさを考えたりしました。完璧な避妊は性交渉を一切持たないこと、これに尽きるのではと思います。そうすれば妊娠しようがないしね。
子供持つことに対するハードルが年々高くなっていってるように感じるけど、これは個人としてみても社会としてみても得策じゃない気がします。産みたいと思ったときに産めるサポートがあるほうのがいいに決まってる。子供はいずれ大きくなり社会を回していってくれる存在です。私たちはどこかの誰かが産んだ大事なお子さんたちによって世の中を生きている。その事は忘れないようにしたいなあと思います。だからといって子持ちを特別扱いにしろ!という気は微塵もありませんが。ただ、縮こまって社会の顔色窺いながら「スイマセン…」ってしなくてもすむようになったらいいな。

*1:ヨナが昨年12月に国際大会復帰をしたのはこのため。ここでミニマムスコアをクリアしたのでワールドに出れたのです。