- 作者: 柚木麻子
- 出版社/メーカー: 扶桑社
- 発売日: 2012/10/26
- メディア: 単行本
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大物作家として登場する東十条宗典が明らかに某大先生をモデルにしてて面白いというか、同じ業界で仕事をする身でいながら柚木さん大丈夫って思っちゃいました。だって、直木賞をモデルとした直林賞受賞をした60代のベテラン作家で過去に何度もベストセラーを出し映像化された作品も数々、中高年男女の性愛を描き団塊世代に人気で生き方指南所も出しているといったらあの人しか思い浮かばないもの。まあ、けちょんけちょんにけなすだけではなく実は愛すべき人物だったという描写もあるのでギリセーフなのかもしれませんが。いや、でもアウトか。
実名で登場する作家も何人かいてその中にはセリフもある人もおり、宮木あや子南綾子朝井リョウといった面々が出てきます。特に朝井さんはセリフの量とインパクトがあってドキッとしました。作家業ってやっぱり大変だし孤独なのねえ。編集者と二人三脚という面もあるだろうが、物語を紡ぐ作業は並大抵のものじゃあないしね。ましてや1つ物語を書いておしまいではなく売れ続けること、本を出し続けることは更に大変なのでしょう。