ヒトリをめぐる女性たちを描いた連作短編集。ヒトリはピーターパンのような男性で彼のもとにまるでウェンディの様に女性たちが訪れ、去っていく。ピーターパンといえばティんカーベルということで彼女に該当するような女性も描かれています。モラトリアムの象徴である
ネバーランドは確かに居心地がいい、ピーターパンと一緒にいればいつまでもモラトリアムの中にいれると思ってしまう。だけど、ウェンディは
ネバーランドを去りピーターパンと別れてしまうものです。ピーターパンとはいつまでも一緒にはいれない。そう考えると、ピーターパンって寂しいものなのかもしれないですね。