夫婦善哉

とにかく映像が好きなドラマでした。ああいう色使いいいなー。1話で2人があちこち食べに行った先のごはんがどれもこれもおいしそうでそういうとこも好き。
私、基本だめんず話は好きではないんです。だって見ててイライラするんだもん。そんな男なんてほっといて次いったらいいじゃあないの、何も男は彼だけじゃあないんだから。そんなだめんずにもだめんずをほっとけなくて離れられない女にもイライラしちゃうんですね。だけど、今回はそこまでイライラせずに視聴することができました。これは役者森山未来の力が大きかったのでしょうね。柳吉を説明する言葉はどれもこれも彼を魅力的には見せてくれません。だけど、あら不思議、画面を通してみるとそんな柳吉を仕方のない人だなあって思っちゃってる自分がいるのです。してやられちゃいましたな。
見ててもっともゾクッときたのは共依存の話をするシーンでした。そうなんだよね、相手をダメにしてるのはダメなままでいさせようとしている人間がいるからなんですよね。そうやって囲っておくほうのが心地がいいから。これはだめんずに限らず広く色々な人間関係でも見られる現象です。ぱっと見、振り回されている側がかわいそうに見えるけど実は自分で選んでるんですよね。相手をダメなままコントロールしているほうのがいいって。お互いにそうやって依存している。外から見たらどう考えても負のスパイラル入ってるのにやめられない。ぞっとする。だからこそ、柳吉が蝶子にぶちまけるシーンが心に刺さったんですよね。