憤死

憤死

憤死

やっぱり大好き綿矢さん、読後にそういいたくなる気持ちを抑えきれませんでした。装丁見て「あら、なんかかわいいお話なのかな、メルヘンチック本なのかな」と一瞬思ったんですが真逆でした。どちらかというとホラー寄り。というかどう考えてもホラー寄り。背筋がひんやりしたものです。表題作の「憤死」はいつもの綿矢作品テイストだったのでそんなにはゾクゾクとはしなかったけど。
今回、男性視点で書かれたお話が2編あったんだけど、綿矢作品で男性視点というのが新鮮でした。そういう意味でもちょっと面白いなと感じました。10代から作家活動を続けている綿矢さん。年齢を重ねたり環境が変わったりしたことによって作品に変化が見れるのが興味深いです。彼女が今後30代40代と年を重ねていってどういう作品を書いていくのか楽しみ。