弱くても勝てます

文化祭の話単独で見れば、そんなに悪い出来ではないのかもしれません。部員たちの熱い友情、しかし迫りくる現実に太刀打ちできる力は高校生の彼らにはないのであった。ああ現実は厳しいね、だけど俺らは頑張るよ、青春って美しいけど残酷だね。そう思えば確かに悪くはないのかもしれません。だけどなぜここでこの話を持ってくるのかがちょっとわからないです。中盤の息抜き的なお話にしたかったのかもしれないけれど、そもそも今までのお話だって息抜き的といった息抜き的だったのにこの話必要だったのかなーと思うのです。
というか、亀沢退場は痛いです。いいアクセントになっていたのになあ。亀沢この後どうするんだろうなあ。高校でさえ退学という選択をせざるを得ない経済状況だというのならば、今後どういう生活をするんだろう。最終回でエピローグ的に亀沢退学したけど元気に頑張って未来へ進んでるよってフォロー入れてくれたらいいけどなどと言い出すくらい亀沢退場が惜しいです。
ただの弱小野球部ではなく、東大合格者を毎年多数出しているトップ校という設定は必要なかったのではないのかと話数を重ねるたび思ってしまいます。ちょっと出来がいい高校生ぐらいでよかったんじゃないのかな。なんていうか、トップ校という設定が足かせになっているように見えます。学業優先のトップ校ゆえに練習時間が週1しか取ることができないということのためにそうしてるようにしか見えないんですよね。肝心の生徒たちがあまり頭良さそうに見えないのがあれだよなあ。そういう意味では脚本も演出も方向性一緒なのでぶれはないんでしょうが、なんだかなあ。守備は文系、バッティングは理系っていうのは面白い発想だなあって思ったんだけど。