- 作者: 万城目学
- 出版社/メーカー: ミシマ社
- 発売日: 2013/02/09
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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全体としてはゆるゆるっとしているものの、そうじゃなかったのが東電株主総会に参加した話でした。万城目さんは2010年12月に東電の株を5000株購入しています。購入理由については電力株は配当がよいこと、安定していることなどなどでした。長期保有して配当をもらおうかな、そう思って購入したそうです。そう、4ヶ月後まではそれは皆が当たり前に信じていることを理由に購入したのです。しかし、その目論見はもろくも崩れ去ります。震災後売りに出したものの、まず売れない。思案しているうちにどんどん下がる株価。どうしたものかとしていたけど結局は3月末に売りに出し、買値よりも一株当たり1500円以上も安く売りました。株は全部売ってしまったものの、その後万城目さんに株主総会の案内がきます*1。震災後最初の東電の株主総会は良くも悪くも東電でした。空しい茶番があるだけ。まあ株主総会ってある種の茶番劇かもしれないわけですがね。でもそれでもあの時期の株主総会ならばと期待はするよなあ。というか期待したかったというほうが正しい。未来がどちらに舵切られるのかは分からないけれど、決して無駄ではなかったという期待はしたいです。それこそが希望だから。