半パン・デイズ

半パン・デイズ (講談社文庫)

半パン・デイズ (講談社文庫)

大阪万博前後に小学生時代を過ごしたヒロシの日々を描いた連作短編集。今まで読んだ2冊の本がすごくよかったのでハードルあげて泣く準備までしてたのになんだか肩すかしをくらった気分。悪くはないんだけど、私には思ったほどはあいませんでした。これ、きっと同世代の男性が読めばすごくいい本なのだと思います。そうじゃなくても、面白く読める本なのは確かです。だけど、ヒロシが成長するにつれ、時代のせいなのだろうけどマッチョイズムに傾倒していくのが読んでてすごく嫌な感じだったのです。オンナコドモにはわかるまいみたいな考えをするヒロシにいらいらしたのは、どう頑張ったって私は所詮オンナコドモだからなんだろうなーと。「男には男の世界がある」っていうのはわかるけど、そういう時代だったっていうのもわかるけど、何だかもやっとしました。