よろこびの歌

よろこびの歌

よろこびの歌

舞台は新設の女子高。それぞれわけありでやってきた少女たちが歌を通して変わっていく姿を描く連作短編集。YAっていいものですねと思いました。青春真っ盛りゆえの痛さとか。この年頃だからこそ許される感じがたまらないです。この本の中の描く短編の主人公を務める彼女たちはそれぞれ自分こそがはみ出しっ子だと思っています。大事なのは客観的に見てはみ出しっ子であるわけじゃなくて、あくまで本人の自意識によるものってこと。実際、本当の意味でのはみ出しっ子はいなかったと思うし。
私はこの手の話が好きなんだけど、十分に楽しめたと思います。読後感もいいし中高生あたりが読むのにもちょうどよいのでは。それこそ夏の読書感想文とかにどうでしょうか。