フリーター、家を買う

涙腺崩壊の回でした。誠治(二宮和也)がカラオケで「母さんがいなくなったらたぶんほっとすると思う」っていったとこからかなりきてたんだけど、ここはぐっと我慢。誠治が心からそんなことを思っているわけじゃないのは見ててよくわかっています。だけど誠治は忙しい日常を送っているうちにふと魔がさして考えてしまったんでしょう。実際に寿美子(浅野温子)を失ったらそんなことなんかないのは百も承知なのに。でもってそんなことを考えてしまった自分が嫌だったり頑張ってるのにうまくいかないことが歯がゆかったりでのあの涙。複雑な思いをうまく表現してるなあと思いました。
そしてその後の「母さん、ハンドクリーム塗ろう」のあの表情見たら我慢してたのがぶわっとでてきちゃって大変でした。セリフのいい方といい表情といいすごくよかったと思います。そこにかぶせてきたナレーションが「人生には思いがけないことが起こる。でも人生は続いていく」っていうのがこれまたうまくて。今回は何度もナレーションで「人生には思いがけないことが起こる」と繰り返してきて最後、こうくるのかーと。「母さん、ハンドクリーム塗ろう」で涙腺崩壊したのも繰り返しの効果だと思うんです。丁寧に言葉を場面を重ねることによって生まれるものっていうのはあります。ただ同じことを繰り返してるように見えてそこにちゃんと意味があってというのがすごくよかった。バカの一つ覚えみたいに何回も書くけど、とにかくうまいなあと思いました。