それでも、生きてゆく

毎回書いてることだけど見てるだけなのにこんなに疲れる、HP削られるドラマってそんなにないですよね。終わり方がこれまたうまいから早く次見たい!って思うんだけど、そのためにはHP満タンにしないと見れないという(笑) もうね、坂元センセはどこまでいくつもりなのだろうか。どこまでいこうともこのドラマの最後はきちっと見届けますけども。ええ、覚悟はしてますよ。いくとこまでしっかり描いていただきたいです。ここまでついてきた視聴者は大丈夫だと思うし。
例によって息殺しながら見てたわけですが、文哉演じる風間くんの存在感が半端ないです。セリフが少なくとも顔が、体が語ってるんだもの。このドラマはどのキャストを欠いても成立しないけれど、風間くんが文哉を演じなかったらなんて考えられないです。作品のトーンが違ってきてたかも。
文哉の心の中って安っぽい手垢のついた心の闇なんて言葉じゃ表現しきれないものなんでしょうね。何か、視聴者が納得できる理由付けがあったはずだと思ってたのに彼は更生してたはずと思っていたのに、そんなものを飛び越えたところにいるのが三崎文哉。当初は文哉をそこまでの存在として描くのかどうかわからなかったのであれだけど、これはとことんやるよっていうことなんですよね。わ―楽しみすぎる。小説やマンガといったメディアだと自由度がある分こういう事を描きやすいけどもそれに比べたら制限が多いだろうテレビドラマという媒体でのチャレンジの行く末を見守りたいところ。
「世間」代表サトエリが包丁持って正論振りかざしたら返り撃ちの巻きはあまりにもあまりでした。事件から15年がたったところからスタートしたこのドラマ、止まっていた時間が動き出すことによって何かしら大きな事件が起こるだろうとは予想してたけれど、見たくはなかった。少しずつ皆の傷が癒され前を向いて歩いていけるようになればいいと思ってたのに。新たな悲劇は悲しすぎる。
そして今回も大竹しのぶ劇場にはしてやられました。双葉との2人のシーンは見ながらつい落涙。「幸せになってもいいのよ」ってねえ(涙) これでドラマが締めだったらどんなにかよかったことか。来週の怒涛の展開思うと胸が痛いです。このドラマにおける「救い」って何なのだろう。もしかしたら救いがない事が救いなのかもしれない。あるのは現実だけ。でも、だけど、それでも、生きてゆくんだよね、人って。