フィッシュストーリー

フィッシュストーリー (新潮文庫)

４つの中編を収録した中編集。私は「フィッシュストーリー」と「ポテチ」が好き。
「フィッシュストーリー」のひとつの音楽が未来と過去を繋げてるというのがすごくいい。みんなバラバラのようでどこかでちゃんと繋がっている。そういうグルーブ感って私は好きなのです。
「ポテチ」はタイトルにあるポテチを食べるシーンが印象的でした。最初はなんてことないシーンにしか感じられなかったんだけど、最後まで読むとこのシーンの意味に胸が熱くなりました。何気なくポテチを食べてる最終のあの言葉、これって今村だけじゃなくて誰もが言われたい言葉の一つだと思います。やっぱそうやって受け入れられたいじゃないですか。そういうのもいいよねーって。