ほうかご探偵隊

ほうかご探偵隊 (ミステリーランド)

ほうかご探偵隊 (ミステリーランド)

不用品と思われるものが盗まれる事件が連続して4件起こり、その謎を小学生探偵たちが解く話。私はこのミステリーランドのシリーズが大好きなんです。子供向けに書かれてるといはいえ、子供騙しではなくちゃんと書かれてるとこが好感度持てるしジュブナイルが好きなので。内容は正統派王道のミステリ。割と誰が読んでも楽しめる本だと思います。謎解きのところも伏線張ってるとこもどんでん返しも全部決まってて、面白い読書時間でした。

「世の中は面白いことでいっぱい満たされている、って叔父さんはよく言うんだ。日常が面白いくなければ、自分で探せばいいんだって。物の見方さえ変えて探せば、愉快な事なんかいくらだって、そこらじゅうに転がっている――それが叔父さんの口癖なんだ」

作者は物語を通じて、このメッセージを子どもたちに伝えたかったのかなあと思いました。もしかしたらこの本を読んだ子の中にはつまらない日常や閉塞感に鬱憤を募らせてる子もいるのかもしれない。だけど、君が見てる風景も少しだけ角度を変えてみたら全然違う景色が現れるかもしれないよ。そうやって明日を生きる糧の一つになってたらいいのになあと思うのでした。