だんじり母ちゃんとあかんたれヒロコ

だんじり母ちゃんとあかんたれヒロコ

だんじり母ちゃんとあかんたれヒロコ

ヒロコさんが綾子さんの思い出について語った本。これ読んで渡辺あやがどのように虚実を織り交ぜながら脚本を作っていったのか想像するのも楽しかったり。カーネーションは実在の人物をモデルにしたドラマとしては、エピソードのチョイスであったり見せ方が本当にうまいドラマだったなあと思います。それにしてもピアノこうて攻撃しかり親族会議に乗りこんで「お母ちゃんは間違ったことはしないから」と頭さげたりといったエピソードが本当だったという事に驚くばかりです。ドラマ用に盛っただろうと思ったエピソードがことごとく本当ってありえなさすぎる。
綾子さんはすごいパワフルな人だったんですよね。ドラマにならなかったエピソードの中にも強烈なのはいくつもありました。たとえばだけど、ヒロコさんの長女がヒロミゴーにはまって全国ツアーを綾子さんとともに見に行き、メリーさんに「将来はぜひとも孫の婿にきて欲しい」といいにいったとか。その後、お孫さんはジャニーズを卒業したものの綾子さんはお好きだったらしく大晦日は綾子さん自らカウコンにチャンネルを変えてみてたそうです。ヒロコさん曰く、「わたしよりも若い子たちについて詳しいくらい」だったとか。
講演会をやることが増えたからなのか、自分の滑舌が悪いのを気にして90歳を過ぎてからアナウンス学校に通ってたとのこと。半端なさすぎる。まさに生涯青春生涯現役。
コシノ家ってやっぱり規格外な家なんだなあと。正直、この人たちとかかわっていく人たちは大変だろうなあと思うし、全くの外野である状態ぐらいがちょうどよいんだろうなあと思うのです。安岡のおばちゃんがカーネーションの中でいっていたように「毒」なんですよね。でもだからこそ、人を引き付けるものがあったのかもしれないとも思うのでした。