- 作者: 若竹七海,杉田比呂美
- 出版社/メーカー: ジャイブ
- 発売日: 2008/12/03
- メディア: 単行本
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私が一番好きなのは最後の「なれそめは道の上」です。3人組が仲良くなるきっかけのお話なんだけど、じんわりとくる話でした。良くも悪くも目立つユーリとテンコに対して平凡極まりないミサキ。そんな3人が友達になるのがいいなあって思ったんです。
わからないだろうな、とわたしは思った。このふたりには、たぶん、わからない。
でも、それはどうでもいいことなんだ。平凡なわたしが言いたくても言えず、やりたくてもやれないことをやれるカッコイイ女と知り合えたことにくらべれば、どうでもいい。とてつもなく不運なのに前向きで、ちゃんと他人をかばったり思いやったりできる女と仲良くなれたことにくらべたら、どうでもいい。
そうなんだよなあ。私を含めて読者の多くはユーリやテンコではなく、ミサキです。だから、ラストにこういう話を持ってきて気持ちよく終わらせてくれるのがいいなあって思うのです。自分には何にもないかもしれない、でもそんな自分にステキな友達がいるってやっぱりすごいことなんです。ああこれぞ青春だよなあと思ったのでした。