Woman

小春と別れてしまったことをずっと悔いていて次は絶対同じようにはならないようにしようと思っていた紗千。子供に捨てられたって思うのって辛いものね。だから一緒にならないように子育てをしてきたつもりだった。子供に捨てられないように、嫌われないようにしてきたつもりだった。だけど、栞は紗千に黙ったまま家を出ていきました。紗千はあのやり方ではダメだとうい事が本当は薄々わかっていたのではないのかと思います。だけど、それを認めたくなかった。だからわかってないふりをして背を向けていたのではないのでしょうか。学習したようで学習していなかった自分を認めたくはないのでしょうね。
一方、家を出ることに成功した栞。彼女は今までの黒い服を脱ぎ捨てて友達と牛丼を食べながら談笑していました。母の重さから逃げて清々しいような顔をしているように見えるけど、果たして本心はどうなのかはちょっと見えてきません。そこら辺がいまいちつかみきれないんですよねえ。でもこれは意図的なものなんでしょうね。でもってそうしたかったから栞役に二階堂ふみがキャスティングされたんだろうし。栞の持つ底知れなさ、不気味さは彼女が演じているというのも大きい気がします。
TL見てたら栞と『それでも、生きていく』で風間くんが演じた三崎文哉が同じ根っこを持つ人間なのではないかという指摘があってなるほどねーと腑に落ちる部分がありました。だからこそ、栞は不気味である必要があると。何を考えているのかわからない得体の知れない怖さが栞には必要なのねえと感じました。