採点をするということのむずかしさ

フィギュアスケートは採点競技です。ジャッジが採点して出した点数をもとに順位をつける競技です。機械ではなく人が人を採点するが故の難しさを見てると感じたりもします。観客が見て感じたものとジャッジが出した点数が一致する時もあれば乖離している時*1もあります。だからこそ、色んな立場の人たちから色んな話が出てくるわけで。そんな中、果たして私はどういうスタンスなのだろうかとしばらく考えていました。結果、色んなとこをグルグルしたもののプロの採点をそのまま受け止めるということに落ち着きました。だって所詮私は素人なんだもの、ルールに精通しているとは言えないしましてやジャッジ講習を受けたこともなければジャッジ資格もない人間とプロではやはりどちらがわかっているかといえば明確です。
まあでも完全に納得いっているかと思えばそんなことはないですけどね。ええーって思うことは正直あります。やっぱりこのシステムおかしくないか、何かしらの調整がされているのではないのかなどというダークゾーンに引きずられそうになったことがないかといえばウソになります。でもね、私ら観客は素人なんですよ。だから納得がいかなかった時はなぜそのような採点になったのかルールを新しく勉強し直すことによってより深くより興味深く競技を見ることができるようになるのではと思います。
よく取りざたされる回転不足に関していえば、きっちり取っていくことの何がいけないのか私にはわかりません。同じジャンプを跳んでいるのに試合によってとられたり見逃しがあったりするのはよくないだろうし。よい点数が出るのは嬉しいだろうしモチベーションアップにもつながるけれど、技術の向上や成長のためには甘い採点ばかりではこれまたいいとは思えません。特に若い選手なんかはそうじゃないのかなーと。こないだ全日本ジュニアを生観戦して女子の点数が見た目と点数の乖離があってもやもやっとしたんだけどまだジュニアだからこそ、成長のためには甘くしないことも大事なのかなあとあとになって思いました。国内で甘くとっても海外で点数出ないのではそれもまた辛いしね。あと、回転不足のジャンプを跳んでいると怪我に繋がるそうなのでそういう意味でもよくないのではと思います。
ジャッジに関しては色々あるけれど、熱くなってしまいあまりきれいではない言葉で批判をするのはちょっとなんだかなあと思います。特に誰か特定の選手のファンを名乗っている場合はそうかなーと。選手のために言っているという方もいるけれど、選手がそうして欲しいと望んだわけではないですよね。今回GPFでジャッジへの野次が飛んだことが残念でした。その野次は選手にだって聞こえています。それを選手が気にしないわけはないと思います。
選手のために私たちができることは応援することだけ。彼ら彼女らが高みを目指して頑張るその背中を応援で後押しするのがファンのできることです。私はそういう気持ちでこれからも見ていきたいのです。キレイ事じゃんっていわれたらその通りだけど、色々めぐりめぐってたどり着いたキレイ事を私は大事にしたい。だって私はフィギュアスケートが好きだから。

*1:高い場合も低い場合も両方