架空の球を追う

架空の球を追う

架空の球を追う

11篇の短編を収録した短編集。何気ない日常を切り取っただけなのになんでこんなに心地よく読めるのか。描かれていることは事件と呼べるほどの事件はなく派手さはない短編集です。しかし、美しい文章でさらりと描かれていると心にじんわりしみてくるのです。派手な小説だって大好きだけど、こういうふうに味わうことができるのもこれまた小説を読む醍醐味なのでしょうね。