失恋ショコラティエ

前半は軽快に飛ばしていた今回。脚本も演出もとにかく軽め軽めでテンポよく楽しく進んでいきます。アホらしくも愛おしい日常。でもそういう日々がずーっと続いていくとは限らないのです。前半の軽さとは一転して吉岡とソウタの対峙は緊張感のはらんだものとなりました。妻に家出された男と長年片想いし続けた女にやっと相手にされた間男の男。2人はお互いに相手を探りながら自分の出すカードを慎重に選んで対話をします。一見穏やかに見える会話の裏では表情に出ないようにじりじりしてるのがわかって見てるこちらにも緊張感が伝わってきました。
しかしこの2人結局のところはサエコのことなんて全然わかっちゃいないんですよね。サエコという沼は深くて底が知れない恐ろしさがある。だからサエコ沼にからめ捕られた人間はみな、堕ちていく。たぶんサエコ本人すら底の見えない沼に沈んでるんでしょうね、恐ろしい。最終回に向けてはソウタがどうするのかというよりもサエコが自分の中にある底なしサエコ沼にどう向き合い、どう生きてくのかがカギになる気がするけどどうなのかな。