マスカレード・ホテル

マスカレード・ホテル

マスカレード・ホテル

うーん、悪くはなかったのは確かだけど、別にミステリにしなくてもよかったんじゃないのかなって思いました。というか殺人事件を絡めずにホテルマンの日常を描く物語に徹しちゃったほうのがよかったんじゃないのかなって。この本はミステリではあるけれど、それよりもお仕事小説として読む本なのではないかと思います。正直、謎解きとかどうでもいいというか。
人は皆、仮面をかぶって生きているというテーマは面白いなあと思います。そういう業をもっともっと深く掘り下げたお話が読みたかったがそれは東野作品に求めることではないんだろうなあ、たぶん。少なくとも今の東野作品に求めるのは違う気がする。