ふむふむ おしえて、お仕事!

ふむふむ―おしえて、お仕事!

ふむふむ―おしえて、お仕事!

しをんさんが16人の働く女性たちにインタビューをした本。面白かったー! インタビューされる女性たちがみなキラキラ輝いていてとっても眩しかったです。いいなーこんな風に仕事と向き合うことができるなんて。みなさん、かっこよすぎる!
取り上げられている職業は多岐にわたっていて靴職人、ビール職人、染織家、活版技師、女流義太夫三味線、漫画アシスタント、フラワーデザイナー、コーディネーター、動物園飼育係、大学研究員、フィギュア開発、現場監督、ウエイトリフティング選手、お土産屋、編集者。どの方もお話もとても興味深く読むことができました。その中でも私はコーディネーターのオカマイさんのお話がすごく印象に残っています。コーディネーターというのはグラビアのプロデュースのような仕事で、撮影コンセプトを決めたりカメラマンやスタイリストなど全てをまかされているのです。彼女は高校在学時から雑誌社に出入りしてエージェントのような仕事を始めます。その後イエローキャブに入社して数々のグラドルと仕事をしてから退社してフリーになります。現在はジャマイカに移住して東京と行き来しながら生活しているそうです。もうね、面白かった、ただそれだけです。行動力がすごくてこういう生き方もあるんだなあって興味深かったです。生き方も面白いんだけど、仕事の仕方も面白い人でそこがいいなあと思いました。彼女はグラビアのコーディネーターをしているんだけど、ただ単に女の子の写真を取ればいいっていう風には思ってないんです。グラビアを多数手がけていながらも、ヌードは一切やっていないそうです。グラビア界では脱がしてナンボいう風潮もあるけれど、彼女は水着の女の子をどれだけ芸能界で長生きさせることができるのかを大切に仕事をしています。被写体の女の子のことを一番に考えて仕事をしている彼女は、13歳や14歳の女の子が水着になるような写真は絶対取りたくないと思っているのです。なんで私がオカマイさんのことを素敵だなあと思ったのか、それは彼女が信念を持って、プライドを持って仕事をしているからです。でもってこの本に出てくる女性たちは皆、信念とプライドを持って働いている。だから輝いて見えるのでしょう。そういう輝く女性たちがこれから先も多く出てくるのを願うばかりです。かっこいい女、バンザイ!