水の柩

水の柩

水の柩

うまい、本当にうまい作家さんになったんだなあと改めて感じました。文学性とミステリとして部分をうまく両立させて物語として昇華してて面白かったです。同じ物語を作家デビューして間もない頃の道尾さんが描いてたらもっと陰惨で救いのない話になっていたんだろうなあと思います。初期作ってじめっとした話が多かったし。一時はミステリよりも文学よりの作品に傾いてたからどういう風になっていくのかなと思っていたけど、こういう風に文学とミステリの融合ができるのであればさらに面白い作品が生まれていくはずなので楽しみです。作家さんの成長を見守っていけるのは面白いなあ。