女神記

女神記 (新・世界の神話)

女神記 (新・世界の神話)

古事記イザナギイザナミ夫婦の話をベースに新たなエッセンスを加えて再構成した桐野版神話。絶対的な存在である神でありながらも女であるイザナミの存在にただただ圧倒された1冊。男であるイザナギと対照的に徹底的に陰であるイザナミの姿が印象的でした。女であるが故の業を背負わされたイザナミ。でもそれは私たちに通ずるものがあって無視できないのだろうと思うと、何とも切なく感じました。
欲を言わせてもらえばこの表紙&裏表紙*1はないんじゃないですかと。だって書店でレジに出すにしろ図書館で借りるにしろちと恥ずかしいよ。裸体なのはまあいいとしても何故にこんな陰毛ふぁさーな絵なんでしょうか。売る気があるのならば出版社さんももうちょっと読者が手に取りやすい装丁を心がけていただきたいです。

*1:裏表紙も同じような絵