レンタル

不倫(レンタル) (角川文庫)

不倫(レンタル) (角川文庫)

処女3部作の最後の本。10年ぶりに姫野カオルコの本を読みました。34歳ポルノ小説家で処女の主人公が不倫をする話です。こうかくとなんだか切ない恋愛小説みたいだけど、中身は全然違います。とにかく主人公理気子の突っ込みっぷりが笑えます。不倫相手が長々と語っているのを「セックスしてくださるのですね」などと要約してるんですから。恋愛には手間が必要と学んだ理気子が「そんなことはいいから早くやってください」なんて思いつつも、「この手間暇を惜しんだために今までそういう機会が訪れなかったんだわ」と付き合ってる様子はまるで男女逆転。
これ読むと、恋愛ってなんなのかしらとか思います。マニュアル通りとまではいかなくてもある程度の決まりを踏んだうえ、お約束を守って行うのが恋愛。そんなにお約束って大事なのでしょうか。まあ、何事もルールがあったほうが楽だしね。守る楽しさと破る楽しさ*1っていうのもあるとは思うし。

*1:手続き踏まずの恋愛や浮気